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昨日と今日と明日の違いについて。


昨日が一番たちが悪い。
明日だってそりゃ、不確か以外の何物でもないけど
だけど明日の不確かさは自明で
あたしたちはだから希望と不安の入り混じった聞き飽きたお得意の声で
「明日!」と言う。「明日…」と言う。
だけれども本当は昨日だって明日と同じくぐらい不確かで。
なのに過ぎ去った過去は記憶というカプセルに入れた途端、確かなものとして語られる。
知ったか顔で、世界を証明する。
「覚えてる」「忘れない」「見た!」「聞いた…」
全て認識という認識は勘違いかもしれなくて。
あたしたちはカプセルの中身を自分に気づかれないように大胆にいじるのが天才的に巧い。
そう、昨日は危うく不確かで。
本当はあったかどうかも、よくわからない。
昨日、って、本当に、ありました?
わからない。わからない。わからない。はずだ。
わからないといえば、でも。
じゃあ、今日っていつのことを言うのか?
昨日はいつ今日になって今日はいつ明日になるのか?
この瞬間は実は今日じゃなくて昨日なのか?
カラーボールを投げたのは今日でも手の中に戻ってくるのは今日じゃなくて明日なのか?

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June 23, 2004 6:59 PMに投稿されたエントリーのページです。

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