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笑い皺が、スキ

女の子の笑い皺なんて
「笑い」じゃなくて「皺」ばかりが強調されるから


エクボなんてどうでもいいけど
男の子のくっきりと刻まれる笑い皺は
やっぱり「羨ましい」と思ってしまうのです。
(ハリのある肌は素敵だけど、それだけじゃないんだよね。全てはバランスなんです。)


(負け惜しみじゃありません。)


そうそう
昔すごく好きだったと少なくともその時は信じてたかもしれない人がいて
その人は実に見事な笑い皺をつくる人でした。
ほんとにね、くっきり出来るんです。「く」の字に。
大きい目がくしゃってなって、その隣に「く」。
いっぱいの「く」。


今思うと
あたしはその人じゃなくてその人の笑い皺が好きだったのかもなあ
と思います。
少なくとも
その人がほんとに好きだったかどうかよりは自信があるな。


おかしな話なんだけど
笑い皺しっかりをつくって笑ってる人を見て あたしは
ようやく


ああ、この人は今、確かに笑ってる。

と思うことができるんです。


笑い顔を見ても笑い声を聞いても信用できないのに
なぜ笑い皺なら信用できるのか。


そんなこと あたしだって知りません。

まあでも

あたしにとって笑い皺というのは
多分
自分を騙すのにギリギリ必要な証拠なのだと思います。


けれどそうやって自分の中にだけある拠り所は
いつ出来て そしていつまでそこに在り続けるのだろう?とも考えます。
言い方を変えれば 
いつまであたしはこんな煩わしいものに煩わされていればいいんだろう?
ってことです。

何もがなんだか渓流のように涼やかに流れていく。
たまにぐるぐるなったりもする。
そんな清清しいのに、そこでは
渦とは何で、何の象徴か?
なーんて こんなフロイトがトップ切って8時間連続講義しそうなことについて小論を書く暇も与えられないまま
気を抜けば、一瞬で、巻き込まれて、流されて、
もう目が回る。
か、
垂直に落ちる。

手を伸ばしても何もないなら そこにつくればいい。

しがみつく場所は多分捏造するしかないんです。
捏造して、信じ込むことで、こっち側に留まるんです。


くっきりとした笑い皺がスキで
安心してようやく一緒に笑えるあたしは

きっといつか
自分でそういうことに決めたんだと思います。
ギリギリのところで、留まれるように。
勝手に決めて、勝手に思い込んだんだと思います。

そして、それは意外と悪くない。
少なくとも、色んなヒトの笑い皺に一々ドキドキできるのは
トキメキ至上主義者(25歳、独身、東京都出身)にとっては
割と素敵なことです。

妄想とか想像とか虚偽とか虚勢とかファンタジーとか(横文字だとイイものっぽいね)
みんな。


きちんと積み重ねれば、そっちが本当になるんです。

それがキモチイイなら
それがいい


本当になっても、本当は本当じゃなかったことを、不意打ちで思いだしちゃったりもたまにはするけどね。

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April 23, 2005 5:48 PMに投稿されたエントリーのページです。

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