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June 2004 アーカイブ

June 23, 2004

昨日と今日と明日の違いについて。


昨日が一番たちが悪い。
明日だってそりゃ、不確か以外の何物でもないけど
だけど明日の不確かさは自明で
あたしたちはだから希望と不安の入り混じった聞き飽きたお得意の声で
「明日!」と言う。「明日…」と言う。
だけれども本当は昨日だって明日と同じくぐらい不確かで。
なのに過ぎ去った過去は記憶というカプセルに入れた途端、確かなものとして語られる。
知ったか顔で、世界を証明する。
「覚えてる」「忘れない」「見た!」「聞いた…」
全て認識という認識は勘違いかもしれなくて。
あたしたちはカプセルの中身を自分に気づかれないように大胆にいじるのが天才的に巧い。
そう、昨日は危うく不確かで。
本当はあったかどうかも、よくわからない。
昨日、って、本当に、ありました?
わからない。わからない。わからない。はずだ。
わからないといえば、でも。
じゃあ、今日っていつのことを言うのか?
昨日はいつ今日になって今日はいつ明日になるのか?
この瞬間は実は今日じゃなくて昨日なのか?
カラーボールを投げたのは今日でも手の中に戻ってくるのは今日じゃなくて明日なのか?

June 15, 2004

甘いのが、スキ


あろうことか
このあたしが最近お菓子作りに目覚めました。


とはいえレパートリーはまだまだひどく少ないのですが。


それでも、
指一本余計に動かすことさえ厭い、
得意料理は野菜炒めという
あたしの性質を知ってるヒトにとっては驚愕する事実だと思われます。


でもやっぱり作りたいのは甘いもので。
相変わらず普通食には興味がいまひとつ沸きません。


甘いものを作り始めたそもそものきっかけは。
それは過度の疲労と焦燥となんかよくわかんない怒りと
それがごっちゃになって生まれた浮かれた気分からでした。

長い一日の終わりにあたしは気付くと東急ハンズにいて。
値の張るチョコや綺麗な包装紙たちと引き換えにお札たちを手放し。
次の日30個のバナナチョコレートマフィンを焼き狂ったのでした。


元々は
バナナチョコマフィンなどにさして興味はなかったんです。


ただひたすら

正確に分量を量り、チョコを砕き、バナナをぐちゃぐちゃと潰し、電動泡立て器の振動に身を任せ、カップに流しいれ、綺麗に鉄板上に並べ、ひたすら焼く


そんなことがしたかっただけなのでした。

でも、そう。
そこは、さすが、甘いもの。


そのバナナチョコマフィンは想像以上に美味しく、
あたしはなんだか本当に幸せな錯覚を起こしたのです。

とろければいい。おぼれればいい。

その甘さはうっとりと脳細胞を麻痺させたのでした。

その上。
なんだかんだでいろんなひとに配ってみて。
みんなが甘いものに溺れて
少しだけタガが外れる様を見るのも悪くないなー、と

そんな小さな楽しみも。
意外とまともに知ってしまったのです。

そんなわけで。
最近はケーキなんかも作っちゃったりして。


周りを巻き込みながらの甘いもの道。

溺れるのに飽きるまでのしばらくは、邁進したいと想います。

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